顔色を伺う、捨てられる前にキレる愛着障がい「不安型」の克服プロセス

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人の顔色を伺い過ぎて不安になる。

新しいお店に入るとき、

断られたらどうしようかとドキドキする。

 

恋愛関係も同じ。

デートに誘って断られたらどうしよう。

返事がないけど、嫌なことしちゃったかな?

 

でも、嫌われたり傷つけられるぐらいなら、

「こっちから関係を切ってやる!」

とキレてしまうこともある。

 

こんな考えをしている時も、

相手の感情が見えなくて不安でしかたがない。

しかも自分はダメな子で、

誰からも必要とされていないと感じる。

 

こんなあなたは、愛着障がいの「不安型」かもしれません。

 

不安型の愛着スタイルをもっているかも?

ストレスを感じたときに、周りに助けを求める行動を

「愛着行動」といいます。

 

赤ちゃんが泣くことでお母さんを呼ぶのと同じです。

その人の愛着行動の取り方のことを、

愛着スタイルと言います。

 

愛着スタイルはその人の対人関係のありかた、

人から言われたことの感じ方に影響して、

気を遣い過ぎて疲れやすかったり、

かかわりをもちたくなかったり、

生活のうえで不都合な行動をもたらすことがあります。

 

不安感があまりに強くて、

人に頼り過ぎたり、過剰に心配したりすると、

愛着スタイルが不安型といえるでしょう。

 

「お前はいらない。」

と見捨てられたり嫌われることが怖くて、

嫌なことでも相手に合わせてしまう。

 

不安型の愛着スタイルでは、

「こんなに頑張っているのにいつもうまくいかない!」

という感情がとてもわきやすいのです。

 

本人は不安な気持ちを抑えて頑張るのに、

肝心なところで助けを求められず、

親しくなるにつれて人間関係が苦痛になってきます。

 

恋愛関係では尽くした分だけ

相手にもとめて嫉妬や束縛が強くなり、

友人関係では合わせすぎて自己嫌悪。

 

人生がかなりキツイものになってしまいます。

 

でも、あなたのせいじゃありません。

 

愛着スタイルが決まるのは、

育った環境(0歳~3歳ぐらい)と言われています。

 

愛着スタイルは無力なこどもだったあなたが、

けなげに選んだ生き残るための戦略なのです。

 

不安型の愛着スタイルの特徴

たとえば大泣きをしたときだけ、

お母さんが構ってくれる赤ん坊だったら…。

 

おおげさに騒がないと、誰も助けてくれない、

ということを学びますよね。

 

これが不安型の愛着スタイルの特徴です。

おとなしくしていると親がいなくなる不安が強すぎて、

自分のそばにいてくれるように泣きわめきます。

 

このパターンを大人になってからも続けると、

恋人が離れるのが怖くてたまらない。

仕事の成功よりも、

対人関係で自分を受け入れてくれるかが

気になって仕方がない。

 

公私ともに見捨てられないかが不安で、

愛情を深めたり仕事を成功させる目的が

ないがしろになってしまうのです。

 

不安は過去の経験をあてはめてしまうこともあり、

不安型の人は子供時代に辛かったことを

たくさん思い出しますが、

楽しかったことを思い出すには時間がかかりやすい。

 

そのため、対人関係のトラウマを抱えやすく、

「同じ怖い思いをしたらどうしよう。」

という気持ちから、

過剰に人に合わせてしまいがちになるのです。

 

一方で仲良くなってくると、

常にそばにいてほしくなってしまい、

負担に感じられて避けられやすくなってしまいます。

 

じゃあどうすればいいの?

という克服のプロセスを紹介していきます。

 

不安型の愛着スタイル克服のプロセス

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愛着障がい全般でいえることですが、

足りない部分を補う考え方が楽です。

 

足りなかったものは2つあります。

1つが安心して話せる相手、場所。

2つ目が愛着の傷を癒す機会。

 

この二つを補っていくことが第一歩になります。

 

安心して話せる相手や場所

心を開いて話そうとしても、

それができなくて困っているはずです。

 

だからこそ、いきなり何でも話せる相手を探すより、

不安な気持ちを忘れられる場所づくりがオススメです。

 

リアルな場所ではなくても、

Twitterなどでゆるく繋がれる人たち、

サークル活動や趣味の集まりなど、

積極的にかかわれる場所を探してみてください。

 

たとえ深い話ができなくても、

「ここにいると安心できる。」

という体験を増やすことで、

少しずつに不安感を減らすことができます。

 

いわば、幼少期のお母さんの胸の中の安心感を、

大人になってから意識して作る、ということです。

愛着の傷を癒す機会

幼少期に親から構ってもらえなかった、

厳しい叱責や過干渉などのショックな出来事。

 

こうしたものは普段、

心の奥の方に追いやられていて、

そのときに感じたことはモヤモヤした不快感しかありません。

 

改めてそう言った場面を思い出した時、

自分の言葉で、言いたかったことや

無念な感情を「言語化」することで、

あいまいだった不快感を言葉で

認識できるようになります。

 

子供のころの判断力では、大声で泣くことしか

できなかったとしても、

大人のあなたなら大丈夫。

 

不快感を明確に認識出来たら、

「つらかったね。よくがんばったね。」

とねぎらってあげてください。

 

このプロセスが一人でつらいときは、

カウンセラーと一緒に取り組むのもアリです。

 

恋人やご夫婦、パートナーに話しながら、

不安を取り除く作業をするのもいいでしょう。

 

話すのがきついときは、書いてみるのもアリ。

 

実際、夏目漱石や川端康成など、

作家や著名な詩人たちは、

自らを映した作品を出すことで

愛着障害を克服しています。

 

 

反対のタイプの愛着スタイルを知る

不安型の場合は、気遣いをし過ぎる、

というのが生きづらさの原因になります。

 

相手の反応を見て、

勝手にネガティブに変換してしまい、

機嫌を伺い過ぎたり丁寧過ぎたりしてしまうのです。

 

表情を思いっきりチェックする割には、

意外と気持ちの読み取りがハズれています。

とくに「相手が怒っている」と

勝手に思い込むことが多いです。

 

ただ、あなたが不安型なら、

実は対極にいる「回避型」という人もいます。

 

ストレスを最初から感じないように、

人間関係などを回避する行動をとり、

あいさつなどのかかわりに積極的ではありません。

 

一見、クールで不愛想に見えてしまうでしょう。

 

決してあなたが嫌いではなくても、

そもそも人と関わりたくない人がいることも

忘れないでくださいね。

 

この記事は動画でも解説しています

愛着障がいの不安型について、

YouTubeで動画にもしています。

 

有効なコミュニケーション術なども詳しく解説しているので、

興味のある方は今すぐチェックしてみてくださいね。