やりたいように生きるため「まっとうな人生」を頑張った12年間

やりたいように生きる。言うは簡単ですが、周囲の期待、向き合わざるを得ない劣等感、少数派になる恐怖。こういったものと向き合った、生々しい体験談をお送りします。

※この記事は2022年5月30日に、「ほっといてくれ、モグラはモグラとして生きます」というタイトルのメルマガを加筆修正したものです。

カウンセラーさん「佐々木さんはモグラ型人間ですね」

さて、タイトルのモグラ。

新卒の会社を20日で退職、
3年間ひきこもっていた時代に
キャリアカウンセラーさんから言われました。

セッションでも勧めることがありますが、
以下は当時ジョブカフェと呼ばれた、
厚労省が都道府県に設置を義務付けた機関での実話です。

働くことに悩む方は、
行政機関を頼ることも検討にいれてくださいね。

さて、本題へ。

おそらく企業を定年退職?された後の、
いかにも穏やかなベテラン、
といった女性の方。

男性には好々爺(こうこうや)、
という言葉がありますが、
この女性版と言った感じ。

「佐々木さんは決意すると、まず潜るんですね」
「モグラは地中で活躍して良いんですよ」

「新卒ブランド失う?おもしろい言葉を思いつきますね」

「虚栄心?嘘をついちゃう?」
「いいじゃないの、人生は大見得をきってナンボ」

「フリーランス?いいじゃない、フリーランスしましょ」
「資金や経験がない?」
「その業務なら行政で実現できるかも」

「佐々木さんなら公務員にも合格できるでしょう。」
「でも多分、佐々木さんは30歳前後でお辞めになりそうです」

「そのときにまた、モグラになるでしょうね」
「あなたはね、モグラのアイデアマンなんです」
「決して退職は間違いではありませんからね」

世間体って本当に大きなお世話

当時は自信過失だったので、
「ニートな自分が公務員を退職?」
「そもそもこんな経歴じゃ受からないし」
「そんな贅沢な悩みは許されない」
と本当にピンとこずでしたが、
今ならピンピンきます。

モグラになっている時間は、
世間から隔離され、嫌なことから逃げ、
置いて行かれた感覚でした。

それは違います。

地中に潜って、
自分の場所を探しているだけで、
それを地上では勝手に、
「逃げ」だの「甘え」だの言うだけです。

ほんと大きなお世話。

地上のご期待にはもう、
十分にこたえてきたので、
私は自由にいかせてもらいます。

なんて、ちょっぴり怒り混じりに、
今は思えるようになりました。

2008年当初、まだ自由な生き方は偏見だらけでした

14年も前なので、
当時はまだフリーランスに対して
偏見や風当たりが強く、
紆余曲折を経て公務員になった自分。

自分みたいな少数派人間の受け皿を、
非営利の行政として実現させるんだ!とか、
夢をいーっぱい持っていました。

でもチャレンジ前にプライドが邪魔し、
ことごとく踏みつぶされる感覚で、
3年もひきこもるという(;^_^A

誰も踏んでなんかいなかったんですけどね。

このときはまだ、
モグラが地上で居場所をなくしていました。

「どうせ面接でこんなこと言っても、鼻で笑われる」
と夢を語るチャレンジもせず、
カウンセリングの時間だけ火がついて、
また元に戻る、を繰り返します。

ミスチルの「彩り」をという曲を、
何度もリピートして鼓舞していました。
とどのつまりは、
どんな理由を並べようとも
傷つくのが怖くて仕方なかったんですよ。

そんな自分を「ダサい」と傷つける。
そうしていれば、
なんだか許されている気がして。

なんだかんだで、世間体として生きざるを得ない現実

結局3年かけて、
たった1回だけ面接にチャレンジ。

それが公務員試験でした。

バイト面接すら怖くて行けず、
いわゆる夢追い人、にもなりきれない、
生きながら不安しか見ない、
言葉にはとてもできない日々。

運よく1回目の面接で補欠合格となり、
結局本採用にはならずとも、
翌年のチャレンジで合格。

あれからもう12年(;^_^A

モグラは6年半、
公務員という地上で奮闘します。

根は頑張り屋なので、
それなりによく働きました。

その後に適応障害で退職。
モグラは地上でひからびてしまいます。

先のカウンセラーさんの助言が、
見事に予言となりましたが、
劣等感はぬぐえず、
地上にいるのをやめるのに2年。

カッコをつけて見栄を張り、
恥ずかしい失敗も、
名刺配りの飲み会のような、
ドサ回りもいっぱいしながら、
とにかく生きるだけの日々でした。

とにかく、モグラであることをバレないよう、
人間社会で立派と思われるよう、
バカにされないよう…。

もう知らん!アラサーにして反抗期が訪れる

そのプライドが鹿児島移転でぶっ壊れ、
農作業に生きる楽しみを見出し、
積み重ねた知識と経験を洗い出し…。

3行でまとめましたが、
自分は子供のころからずっと、
大自然の中で身体を動かして働きたくて仕方なかったのです。

「あんたには無理」
「あんたは決まった仕事をただこなしてればいい」
「安定した職業で余暇を楽しむ、それでいいの」

呪いのように親の言葉がこだまして、
大人の自分すら縛られていました。

いい年をして親のせいにするな、
そんな気持ちもよぎりますが、
なら何歳なら自分の判断で動けたのだろう。

そう思った時、
今なら自分で全部決められるじゃないか!
と当たり前のことに気が付いたのです。

ほんとこれ、
30歳前後でやっと気が付いたんですよ。

僕にとっては革命でした。

そこからはもう、
プロフィールやYouTubeなどで、
散々語っているので省略します。

とにかく生きたいフィールドで元気を取り戻し、
元気な自分に応援団ができて、
どうにか開業して今に至ります。
やっと地中生活も板についてきました。

僕はモグラ系の人を応援するために、
今の仕事をしています。

あなたがモグラとは限りませんが、
少なくとも、何となく自分の意思を、
見失ったり隠したかったりするかもしれません。

伝えたいのは「一人じゃない」ということだけ

別にカウンセリングを受けろとは言いません。

ただ、どうにかこうにか、
自分を食わせながら快適な場所を探す人も、
ちゃんといることを伝えたいです。

案外そんなことが、
僕の例でいうミスチルみたいに、
人を支えてくれることってあります。

「佐々木さんだからできたことでしょ」
というのもまた、
ちょっと違う気がします。

モグラは土を掘るのが得意。
土を掘るのは当然のこと。

この2点がわかったから、
地中の居心地が良い、というだけです。

今の僕の生活は、
人によってはかわいそうな孤独人生にも見えます。
その人はきっと、
地上にいるのが心地よい人なのでしょう。

鳥の人は飛べるし、
まずは自分が何者かを、
怖がらずに知って開示すること。

ここから始まるのではないでしょうか。

「どうやったら知れるんですか」
「それでも怖いから無理です」

そう言いたくなる気持ちには、
まずは許可と寄り添いを。

「そんなもの誰もくれません」

違います。
それを自分で自分に与えます。

その与え方の一例が、
冒頭では行政を例に挙げました。
そういったことを、
ネットで探すのが先決ではないのかなと。

「人が怖くて話せません」

それならば、まずはセルフケアで
自分を守っていくこと。
YouTubeやブログで示させてもらっています。

正解は人によって違うので、
数を打ちながら心地よいものを探すこと。

「もう疲れたのでできません。」

それならば刺激から守ることに全力を。

「罪悪感があって休めません。」

それならば許可を与えられる環境を探すこと。

「なんで私ばっかり努力をしないといけないの!」

地球上で一番大事な自分に、
そんな言葉をかけてあげないでください。

誰を差し置いてでも、
自分のために動いてあげる癖は、
かならず負のループから救い出してくれます。

できない理由にはキリがありません。

自分に許可を出し、
居心地のよい環境を
粘り強く探し続ける。

これに尽きるのかな、
と常々思いながら、
膨大で不明瞭な心の研究を、
起きている時間中続けながら今日も過ごします。

残りの時間はほぼ、
自転車の上ですね(;^_^A

それではまた!

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