強烈に愛されたい気持ちがある、
でも頼られると嫌悪感がすごくて避ける。
なんとなく周囲は敵だと思っていて、
自分から馴染もうとは思わないけど、
一人でいると寂しい。
不安型ほど甘えることもできず、
回避型ほど一人が大好きでもない。
相反する気持ちの中で
他人から理解されずに苦しむ愛着スタイルをもつのが
恐れ・回避型の愛着障がい。
踏み込まれ過ぎてもうざったい、
適度な距離感で快適に過ごしたい方に
向けた記事です。
この記事では、不安型と回避型の両方をあわせ持つ
「恐れ回避型」の愛着障害について、
原因と特徴、そして治し方を
カウンセリングの現場から順番にお伝えします。
(記事末に動画版も用意しています。)
恐れ回避型の愛着障害とは?不安型と回避型が混ざった愛着スタイル
恐れ回避型の愛着スタイルの場合、
人に頼られ過ぎると嫌悪感が湧き、
なのに不安感から人に合わせて
依存的な人が寄ってくる、
嫌悪感と愛されたい狭間で苦しみます。
愛着スタイルとは、
0歳~3歳くらいまでの間、
母親との絆で形成される人間関係の
行動パターンのことです。
一生その人の行動を左右する、
第二の遺伝子ともいわれます。
恐れ回避型が生まれる原因は、安心できなかった家庭
恐れ回避型の愛着スタイルは、
たとえばこんな家族でつくられます。
過干渉の母親と子育てに無関心な父親。
兄姉が攻撃的でいじめられる。
口うるさすぎる母に、
やることなすこと全否定されつつも、
父はとりなしてはくれない。
母と一緒になって姉が
「あんたは本当にダメだよね。」
と欠点を見つけては攻撃してくる。
もちろんこれは一例で、
両親に不安型と回避型がまざり、
他からの攻撃を恐れているケースが多いです。
お母さんに甘えたいけれど、
良い子でないと叱られるから顔色を伺い、
お父さんには何を言ってもムダ。
隙あらば姉から攻撃が来るから、
油断ならない状態で、
家庭内に安心できる場がなく育ちます。
気を遣いながらも攻撃に備え、
疲れて甘えたくてもそれもできないので
他の人の期待に応える余裕がありません。
にもかかわらず、嫌われると、もっと
安心できない恐怖から、
人の顔色に合わせた行動をとります。
そんな人間関係は当然、回避したいほど窮屈で、
どこから攻撃がくるかわからないので、
とりあえず周囲は敵とみなしておく。
正直、かなり疲れる生き方だと思います。
恐れ回避型の特徴:優しいのに、限界を超えると爆発する
自分から親切にし過ぎてしまい、
相手が調子に乗るとキレる。
ただし我慢強いから、
普段は温厚で優しいイメージです。
キレたときの爆発力がすごすぎて、
周囲も相手も傷だらけになってしまいます。
自分でもどうしたいのか混乱していて、
誰にも理解されない
孤独のなかにいることが多いです。
※近づかれるほど息苦しくなり、踏み込まれすぎると突然キレてしまう心の動きは、親密性回避とは?恐れ回避型愛着障害が「わかってほしいのに拒む」理由で詳しく書いています。
※普段は言い返せずに我慢して、あとから悔しさを引きずってしまうときの向き合い方は、
こちらの記事でまとめています。→ 言い返せない悔しさを引きずらないために|強く言われた夜にできること
恐れ回避型の治し方:「恐れ」を安心感に置き換える
生きづらい行動のモチベーションが
「恐れ」にあることを一番に解決します。
恐れが根本にある限り、
愛着障がい克服に最重要な安心感を
得られないからです。
究極の理想は、親との関係を改善すること。
でも、親の側も愛着に傷があって
変わろうとしなかったり、
あなたに傷つけられたと思っていたり、
現実には難しいと思います。
そこで、親との関係のそとで、
どんな自分でも受け入れてくれる存在、
場所、趣味などで、
自由に気持ちを表現する体験を積んでいきます。
これまでの人生は、
掛け捨ての保険みたいなもので、
人と触れ合う喜び、安心感が蓄積されていません。
最初に必要なことは、
今起きている生きづらさの行動パターンが
いつ頃に学んだものかを
否定されずに表現できること。
否定される心配なく話せる相手や
絵画や文章で表現してもオッケー。
回避したい気持ちも強くある人は、
いきなり親しく話を聴いてもらうのは
ハードルが高いですからね。
小説家の夏目漱石や詩人の斎藤茂吉なども、
愛着に抱えた傷を表現することで克服へ
向けて動いています。
あのとき親がこうだったから傷ついた、
という想いを身体の外へ表現することで
当時に我慢していた感情が表出され、
「気が済む」というのに似た
癒しの効果をもたらします。
想うだけで力が湧く場(安全基地)をつくる
大好きな場所、趣味、会話など、
恐れが薄らいで自信に繋がる場所を
安全基地といいます。
※安全基地についてのもっと詳しい解説は、
記事末に動画解説を付けています。
※安全基地の条件や、大人になってからの作り直し方は、
こちらの記事でまとめています。→ 愛着障害の安全基地とは?大人になってから作り直す方法と5つの特徴
決して甘やかされる楽園ではなく、
それでいてありのままを話せる。
いつでも戻ってこられて、
必要なときに援助を受けられる。
本来は抱きしめてくれた母親の胸の中が
安全基地になりうるのですが、
愛着に傷がある方にはこれが足りていません。
その代わりを大人になった今、
自分で求めて探す努力が必要になります。
その場所はカウンセリングで代用する人もいますし、
小説教室や絵画教室で、表現と話す場とを
兼ねる人もいます。
語らいがコンセプトになるカフェにいったり、
セラピーウォークに参加したり。
外の世界で心地よい場所があることをあきらめず、
必ず見つけてやる!という意思で
探すプロセスでさえも、
相談者の方は力を取り戻すきっかけになっています。
とても大事なことは、
単純に楽しいと思える場所を探すこと。
人の期待に応えたい気持ちが強いので、
いつの間にか義務感で通うような場所になると、
元も子もありません。
※場所を探すのが難しいときは、匂いや音で体をゆるめる「安全のスイッチ」から始める方法もあります。悲劇のヒロインとは?「自分もそうかも」と悩む人の本当の心理で書いています。
このバランスを見つけるために、
次のような方法で自分の本音を探ります。
好きだったことリストを作る
愛着障がいを抱えていると、
感情にフタをしていることが多いため、
「好きなことはなんですか?」と
聞かれると答えられないことが多いです。
なので、無邪気な子供時代に
なんとなく好きだったことを思い出し、
そこから今できそうなものを探り出すのがオススメ。
- しょっちゅう絵をかいていて
- 落書きばっかりしていた
- マンガが好きだった
- ドラマが好きだった
- 友達と何をして遊んでいたか
- モノづくりが好きだった
実現可能性とか、生産性とか、
ぜんぶ無視して楽しかったことを思い出す。
このプロセスで安全基地探しの
とっかかりを作ってみてください。
感情を差別せずに受け止める
不安や怒り、嫌悪感がわいたとき、
「その感情はネガティブだからダメ」
と決めて抑えていませんか?
この「抑え」が安心感の大敵。
すべて自分で受け止めることで、
自分で自分を癒していくプロセスがあります。
この具体的な方法については別記事、
解説しています。
恐れ回避型のあなたが、ここまで生きてきたこと
生きづらさの度合いが不安型や回避型よりも
恐れ回避型の場合は強いと思います。
ただ、それを乗り越えながら
どうにか「今」ここに生きているって、
実はものすごいことです。
当たり前ではありません。
当たり前を当たり前で終わらせず、
自分がいかにすごい人生を送ってきたか、
自覚することも勇気になります。
これからは困難なものに立ち向かうよりも、
こころを癒すことに必死になる。
この決意があなたの行動を変えます。
ここまで読んで、
「仕組みは分かったけれど、
安全基地なんて、どうやって見つけたらいいんだろう」
と思われたかもしれません。
一人で探すのが難しいと感じたら、
7日間の無料メールレッスンも使ってみてください。
動画とメールで、カウンセリングの中で実際にしていることを
少しずつお試しいただけます。
「近づきたいのに逃げたくなる」あなたが、
少しずつ安心できる場所を増やしていける。
そのきっかけになりますように。
記事には書ききれなかった、
頑張ったあなたへの思いを
YouTubeでも配信しています。
記事を読まれて理解されたいま、
ぜひすぐにご覧になってください。
【安全基地についての解説動画はコチラです】
安全基地には5大条件があります。
動画で家族関係とたとえながらわかりやすく解説しました。



